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救助マン
「救助マン」、あるゲームの主人公の名前である。一体どんなゲームなのか。そのゲームは「ドンキーコング」という。

といってもこれはファミコンやゲーセンではなく、かつてブームだった任天堂「ゲーム&ウォッチ」シリーズの1タイトルである。本体が折りたたみ式で、ディスプレイが上下2画面になっているという贅沢っぷりは当時画期的であった。

ゲームの舞台は、工場あるいは建設途中のビル。上の画面には悪者ドンキーコング(ゴリラ)に拉致されたレディ(ヒト)が囚われており、コングが見張っている。そのレディを救助するマンこそ、我らが救助マン(ヒト)である。

彼は下の画面からスタートする。コングはそれを阻止すべく上から樽を投げつけてくる。救助マンはコロコロと迫り来る樽をジャンプでかわしつつ先を目指すのだが、天井の高低差のためジャンプ可能ポイントが限られていたり、ランダムで頭上を流れる鉄筋が障害となる。

鉄筋と樽をクリアしたら、次はいよいよ上の画面である。ここからはアクションの質がガラリと変化する。まずスイッチを操作し反対側にあるクレーンを作動させる。頭上から降ってくる樽を左右に避けつつクレーンを目指し、振り子のように揺れ動くクレーンにタイミングよくジャンプしてフックにつかまる。

うまくフックに捕まることができれば、コングの足場を固定しているパーツを一つはずす事ができる。これを4回繰り返せば足場が崩れてコングが落下、やっつけた事になりレディからキッスの嵐だ。さらにこれの繰り返しである。

とまあこんな感じで、プラットホームから考えればかなり複雑な要素がコンパクトにまとめられている名作であるといえる。高校生だった頃、クラスで「ゲームボーイ」が大ブームだったところに「ドンキーコング」を持ち込んで妙な注目を浴びた事もある。

その頃までは所持していたのだが、いつの間にか紛失してしまった。しかし最近、ニンテンドーDSを使う度にドンキーコングが思い出され、ついにオークションで購入してしまったのだ。故に上記の如くやたら詳細な描写となったのだが。

届いた実物はDSより一回り小さくて軽かった。しかし今遊んでも面白い。近年のゲームと比較すれば単純至極であるが、それ故に中毒性が高いのかも知れない。2画面や十字キーなどエポックメイキングだったフィーチャー満載なドンキーコングであるが、それよりも特筆すべきは「音」である。

ピッポッパなレベルの電子音ではあるが、プレイの仕方によってはその電子音が絶妙な交響曲を奏でる事がある。このシンフォニーこそが、中毒性の根源なのではなかろうか。それほどに魅惑的なのである。

「ドンキーコング」、いかがだろうか。かなりオススメなのだが、モノがモノだけにアフィリエイト貼るワケにもいかない。しかし、懐古趣味でなくても十分に楽しめる逸品であると思う。

しかし救助マンて。
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