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2005,06,01, Wednesday
ただいま。
ここしばらくまた例のヤツにやられっぱなしだった。いつまで経っても、といってもまだ3ヶ月程度なんだが、依然性懲りもなく襲ってくる。
過去の記憶が、思い出が押し寄せる。めきめきと音をたてて頭が締め付けられる。題して「めきめきメモリアル」略して「めきメモ」。ちっとも萌えないし全然楽しくないのだが。ともかく、もうこうなったら手がつけられない。 部屋中のたうちまわり、ゴミか荷物かなんだかわからぬ物をかきまわす。気がつけば辺りはもうグチャグチャになっている。まあ元々グチャグチャなので知らない人が見たらビフォーもアフターも一緒に見えるかもしれない。 何日経ったのかもよく判らない。一応出勤はして仕事もしてきているようではあるが、実感ゼロである。とこんな状態がしばらく続いて、ついに私の中で何かが切れた。 どうも極限状態に至ると何某かの防衛本能みたいなモノが働くのだろうか、現実から逃避するかの如く突然お部屋のお片づけを始めたのだ。 前にも触れたが、最近暑くなってきた。ナマモノはもう出しっ放しにできない。でも冷蔵庫の前にはベッドとラックの箱があって扉が開かない。ベッドとラックを組み立てる場所すらない。 とまあ、風が吹いたら桶屋が儲かるくらいの勢いで片付けをしなければならん、という意識が脳の片隅にあったのだろう。ずっと片隅に追いやってたのは自分なのだが。 ともかく、病的な圧力によって開始された作業であるゆえ妙に捗る捗る。一気に部屋を片付け、ラックを組み立て、家具を配置。冷蔵庫もスイッチオン。そして漸く体をまっすぐにして眠れるベッドも完成した。 と、ここで気がつくと朝だった。しかも結構いい時間になっているではないか。だが悔しいので1分だけ横になってみた。1分後、虚しさとバカバカしさを胸に、一匹の負け犬が街へと飛び出していった。 今日は近所の家具屋で小さなテーブルと姿見を買ってきた。友人から貰ったカーテンもつけてみた。今こうして改めて見回してみると見違えるようである。まるで誰か人間が暮らしているみたいだ。うんスゴイスゴイ。 だがやはり落ち着かない。徹夜明けだというのに、横になって体をまっすぐにしても眠れない。「白河の 清きに魚も棲みかねて もとの田沼の 濁り恋しき」というやつか、それとも恋しいのはもっと別の何かだろうか。 いくら小ぎれいにしようと、「ただいま」も「おかえり」も聴こえなくなったこの牢獄に、安息などありはしないのだ。 |
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